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山川健翔 /日本武道館に立って

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山川健翔

平成22年度 第32回小学生の部 優良賞

中部地区代表
福井県 敦賀市剣道スポーツ少年団

今年の夏は僕にとっていい夏になりました。福井県の代表として、全国大会に出場することができたからです。  出場が決まった日から、日本武道館で試合ができることを楽しみに毎日稽古をしてきました。7月に入って、初めての出稽古に愛知県まで行きました。試合稽古をしてもなかなか思い通りにいかず、勝てませんでした。先生にもしかられっぱなし。これでは日本武道館に行ってもだめだとしずんだ気持ちで愛知県から帰ってきました。  「どうしたら勝てるのだろう」  「強くなれるのだろう」 と考えました。僕は月、水、金、土と週4回稽古をしています。強い子と変わらないぐらい稽古をしているのに、どうして上手にならないんだろう。もっと強くなりたい、試合に勝ちたいと、気持ちばかりがあせっていました。先生におこられても必死にがんばりました。お父さんもお母さんも、一生けんめい応援してくれます。みんな僕が強くなるようにと思ってくれているのは分かるけど、できないことはできないと思ったことは何回もありました。夏の暑さや、勝てないことでおこられるプレッシャーから、気持ち悪くなり稽古中でも吐いてしまうようになりました。何回も何回も吐いてしまいます。ご飯はちゃんと食べるのに、剣道に行くと吐いてしまう。今年初めてそうなりました。お母さんはすごく心配していました。でも、僕は剣道をやめたいと思ったことはありません。稽古がある日は休まず武道館に行きました。強くなりたいからです。  僕は、5年生だけど身長が低くて5年生にはとても見えません。小さい子には小さい子の剣道がある。面がだめなら小手、胴で勝負できる。とにかく足を使って大きな子にはできない動きをしろと言われます。そんな剣道ができるようになりたい。そう思います。前は、声も小さかったけど、先生に声をだすことから注意され、今では大きな声がだせるようになりました。声を出すと気合も入ります。  いよいよ日本武道館に行く日になりました。お父さん、お母さん、妹も応援に来てくれました。前日に着いたので、先生とお母さんたちとチーム5人でご飯を食べ、いろいろな話をし、楽しい時間を過ごしました。  大会当日になり、日本武道館に着いた時、日本武道館は大きく、広く、とても感動しました。日本全国から、たくさんのチームが来ていていっぱいになっていました。今からここで試合をすると思うと緊張しましたが、楽しみになってきました。  開会式が終わり、自分の試合が近づいた時、この日も吐いてしまいました。でも大丈夫。先生もついています。声をかけてくれます。  整列し、「お願いします」大将の「ファイト」の声がかかりました。気合十分です。先鋒が勝ってきました。次鋒です、僕の番です。先に一本とりました。長い2分間です、まだ終わりません。一本取り返されました。時間がきてしまい、僕は勝っていた一本を守ることが出来ず、引き分けになってしまいました。とてもくやしかったです。チームは代表戦までいきましたが負けてしまいました。東京まで来て1試合しかできないのは悲しかったです。  こうして僕の初めての日本武道館は終わりました。  日本武道館に立った経験をいかし、強くなって、また来年もここで戦い、今度は必ず「勝つ」とそう誓いました。日本一を目指します。  敦賀に戻って毎日稽古です。たくさんの先生が教えてくれます。いろんな技を使い、勝つようになって、小さい僕が大きく見えるように強くなります。  そして来年、僕はまた日本武道館に立っています。