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中国地区(岡山)剣道指導者講習会

実施期間  平成23年3月26日(土)〜3月27日(日)
実施場所  岡山武道館 山口道場(サブ道場)
         岡山県岡山市北区いずみ町2丁目1番8号
参加人数  62名

本部講師  古田  坦  範士八段   石塚 美文 範士八段
地元講師  石岡  立之 教士八段     田中  早苗 教士八段
補助講師   山根大二朗 教士八段     山根  庸宏 教士八段



全道連会員道場の道場主・指導者に対する少年指導法等の充実を図り、以って少年剣道の普及発展を図る事を目的に中国部地区(岡山県)剣道道場指導者講習会
を、岡山武道館 山口道場(サブ道場)で行なった。

1日目午前11時、講師4名及び地元補助講師2名、県内役員、事務局が顔を合わせ、日程・指導内容の確認を行った。当日、岡山は3月末とは思えない寒波に見舞われ雪がちらつく寒さで施設には暖房施設が無く受講生の集まりが心配されたが、昼を過ぎると、県内及び山口、香川、高知より受講生が集まり、予定通り13時 「開講式」で最初に、3月11日、東北関東地方で発生した東北関東大震災で被災をされた方々に1分間の黙とうを捧げ、山根 薫 全日本剣道道場連盟理事が、主催者と主管県会長として「東北関東地区とはいえ、日本全国が自粛、中止の雰囲気がある中、本講習会を開催して良いか考えたが、試合では無く、指導者の講習会であり、指導する少年達に勇気を与える事を祈念して開催します。」と挨拶した。続いて山本雄三岡山県道場連盟理事による講師紹介・日程説明があり、講習会を開始した。
最初の課目は開催県の要望で古田講師による「講話」が行われた。内容はご自身が用意された資料を受講生に配り、それを参照しながら中・高段者における剣道の修行の心構え等、ご自身の体験・研究を基にされた貴重な講話で、40分と言う短い時間であったが、研修生一同、深く感銘を受けた事と思う。
続いて「審判法」は、石塚講師が担当。地元関西高校の剣道部員10人が試合を行い受講生全員で審判実技を行った。問題点・注意点がある度に試合を止め、位置取り、有効打突の判定について解説、説明がなされた。 その後「技術指導」では、体をほぐすために準備運動、素振りを行った後、引き続き石塚講師指導のもと構え、竹刀操作、打突の仕方等を石塚講師が長年修行されたコツと要領を余す事なく模範示しながらの指導であった。
その後、全講師が元に立ち「指導稽古」が行われて1日目の講習会は、終了した。夕刻6時より講師と受講生で、現在の少年剣道の問題点の意見交換を行った。

2日目は、準備運動、素振りで体をほぐした後、会場を二つに分け、審査方式による「立会い」を行った。七・八段受審資格者を古田・石塚講師が担当、六段以下受審資格者を石岡・田中・山根(大)・山根(庸)講師の4人が担当し4人1組の立会いが終る度に各講師より、良い面と今後努力すべき点が指導された。その際、各講師よりチェックポイントやアドバイスが書かれたメモが一人一人に手渡され、受講生はありがたく頂戴した。この事は受講生が今後修行を続けるに当たって大きな励みと指針となる事であろう。
続いて、石塚講師による「日本剣道形」の講習が午前、午後と行なわれた。午前は本審査と同様に、2グループごと、受講生に10本全員に打たせて、現在の技量を計るとともに説明、解説がなされた。昼食をはさみ午後は、実技をしながら、1本、1本、呼吸、間合いの取り方の大切さ、気の充実さ等を強調した指導であった。
その後「技術指導」では前日に引き続き石塚講師による指導と解説があり、最後は全講師が元に立ち「指導稽古」が行われた。               
15時10分より「閉講式」が行われ、受講生代表に山根 薫 全日本剣道道場連盟理事より修了証が手渡され、石塚講師による講評があり、全てを終了した。

今回特筆すべきは、本部講師の古田講師は全国より選ばれし八段同士で行われる「明治村剣道大会」(現在は全日本選抜剣道優勝大会)の二連覇者。石塚講師は言わずと知れた「全日本剣道選手権大会」の優勝者である。そのお二人が休憩時間を削ってまで、自身の長年修行されたコツや要領を、惜しみなく、まるで種明かしをするかのように披露、指導された。この事を受講生は肝に命じ、更に努力精進を行い、生涯剣道としての目的を達成すると共に正しい剣道普及を実践し立派な地域の指導者として活躍される事を期待したい。