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平成21年度 東北地区ー体験発表

 

11月15日午前9時、山形国際ホテル会議室で体験発表会が開催された。
小学生の部は、「新しい自分になろう」と題して発表した福島県富岡町少年剣道団工藤朋也君が最優秀賞。躾の三原則・@はいという返事をするAあいさつをするB履物をそろえる。普通の事を実践することによって自分が変わっていく姿を発表した。
中学生の部も、福島県代表の工藤美沙さんが最優秀賞。題は「負けない自分」。剣道でも、何でも相手に勝ちたいと思うだろう。その最大最強の敵は自分だということを剣道で学んだと発表した。

1.各県代表発表者
小学生の部
  心ある人に 青森県 三宝堂武道館 六年 本間大善
優秀賞
妹には負けない 秋田県 秋水館鎌田道場 六年

山村綾乃

  ぼくと剣道 岩手県 北上警察署スポーツ少年団さくら館 五年 ウィリアムズ智介ロバート

 

性相近きなり 習相遠きなり 宮城県 尚武殿一森山道場 五年

菅原怜央

優良賞
剣道を通じて学んだ事 山形県 鶴東道場 五年 森 真人
  夢に向かって 山形県 大泉剣道スポーツ少年団 六年 佐藤亮太
  目標をもって 新潟県 地蔵堂剣士会 六年 村山ひなこ
最優秀賞
新しい自分になろう 福島県 富岡町少年剣道団 六年 工藤朋也
中学生の部
優秀賞
気持ちの可能性 青森県 野辺地町剣友会 三年 沼端咲弥香
  あの一言を胸に 秋田県 鷹武館飯島中道場 二年 筒井雄大
優良賞
勝負の厳しさ 宮城県 東松島市剣道スポーツ少年団 二年 角田歩美
  自分に勝つ 山形県 真武館 一年 三国茉由
  剣道から学ぶ事 山形県 米沢恒武館 二年 鈴木 顕

  敗北から学んだこと 新潟県 白根剣士会道場 二年 白野巽也
最優秀賞
負けない自分 福島県 富岡町少年剣道団 三年 工藤美紗
2.審査委員
審査員長 山形県剣道道場連盟会長 窪田 彰
審査員 青森県剣道道場連盟常任理事 高松大仁
  秋田県剣道道場連盟副会長 和田満春
  岩手県剣道道場連盟

三田栄一郎

  宮城県剣道道場連盟理事長 手塚文雄
  山形県剣道道場連盟副会長 遠田藤一
  新潟県剣道道場連盟事務局長 金山則夫
  福島県剣道道場連盟会長 佐藤 勉
 





工藤朋也







前日同ホテルで、5時30分から打合せ会が行われると共に、各県の少年剣道の実情の報告並び意見交換が行われた。その内容は次のようなもので有った。  

■福島県
道場連盟加盟数は、29団体。県剣道連盟の収入の7割程度は、審査料である。それは各道場で育てた少年剣士等が受験する。この少年剣士を育てる県下道場連盟に対し物心両面で配慮するように、県剣道連盟に働き掛けているが、協力を得られない。現状の少年剣士減少化対策は緊急を要すると思うが、今後も努力していく。

■新潟県
加盟数は、23団体。県下に未加入団体がかなりの数があるので、呼びかけている。   県道場連盟主催で2日間に亘る錬成会を実施して、連盟の活性化を図っている。錬成会は、練習試合が主で、各道場10試合以上行なう。一定の成果を得ている。   県道場連盟に対しては、県剣道連盟から金銭的援助はない。他のスポーツに少年たちが流れている事は、深刻である。私の道場だが、かって70名の少年剣士が現在15名である。

■宮城県
5月に全国大会の予選会。併せて小学校個人、中学校個人戦を実施。7月には合宿錬成会を実施。14チーム程度の参加を得ての道場対抗の予選会も行う。春には新人戦大会等を行う活動をする。来年2月頃には東北地区剣道道場指導者講習会を主管する予定。東北各県の参加を頂きたい。又、来年の奈良での開催後、全国道場対抗優勝大会を再来年実施するので、東北地区各県の協力を得たい。  

■青森県
5月に全国大会の予選会。出場チームの強化錬成会の実施。道場対抗予選、女子選手権予選の実施。青森市武道祭での学年別個人戦大会。1年生から6年生まで。この大会で、小さい子も頑張るようになった。大会には、加盟40団体中25団体程度の参加。選手も5人制の大会なのに4人または3人の選手で参加するチームも見受けられる現状である。  底辺の拡大が必要。ホームページの充実等で少年剣士の充実を図っている。

■秋田県
@ 少子化の現状をもろに受け、道場を維持できない現状が生じている。
A 対外試合が多くなり、保護者に対する経費負担が生じている。対外試合、竹刀防具等で年間数十万の経費がかかるという話も聞く。道場主として、配慮求められている。
B 良質な審判員の確保が困難になっている。小学校の審判は難しい。低段者の審判で大会が行われる傾向があり、審判員そして大会そのものに対する不安感が保護者の間に生じている。 これらの問題に対応している現状である。 その他に、剣道部の中学校の顧問が、各道場に行くのを良しとしない話もあるので、 道場に通うことに対して、理解を求めている。

■山形県
団体加盟数は、65団体。各団体、15名から20名程度。あらゆる機会や、町内の回覧板等で少年剣士の募集に努めている。  道場が数十集まり、月1度合同稽古会を開催している。交流等一定の成果を上げている。

少子化に伴う少年剣士確保の問題は、剣道伝承そのものの問題なので、今後も意見交換を行ない、良い情報を共有することを確認した。